背景および健康科学の位置付け

position
日本の医療⽔準は世界一である、とWHO(世界保健機構)は評価しており、世界一⻑い平均寿命、極めて低い新⽣児の死亡率、国⺠皆保険制度、フリー・アクセスなど国際的に高く評価されています。一⽅で、世界の最先端を⾏く、少⼦・高齢化社社会の到来や個⼈の医療費・社会保障費の増⼤による医療経済の破綻が予想さ
れるなど多くの喫緊に解消するべき課題も⽣じて来ています。
このような時代変化とともに、医療や健康に対する考え⽅や捉え⽅の変化が国⺠にも⽣じ、「病気になったら治療する」、「新たな治療法(新薬)の研究開発に重きをおく」ことに加え、「病気にならない方法を工夫する」「少しでも健康な心身を維持・増進する」こと(予防・先制医療)にも関心が高まって来ています。
例えば、健康器具・健康⾷品はもちろん、家電製品や住宅に⾄るまで、「健康」を切り⼝とした新製品・サービスが最近では展開されています。
本学では、従前より「疲労回復」「抗疲労」に係る研究を⾏ってきました。
これに加え、「アンチエイジング(抗加齢・勝加齢)」や「安全・安心」という⾒地からの研究も盛んに⾏われる様になってきており、全学体制での取組となっています。
これらの研究を包括し「健康科学領域」と位置付け、その研究成果、研究シーズを広く世に提供していく取組を推進することとしました。