健康科学とは

1. 健康科学とは?

「健康ブーム」や「健康志向」という言葉を良く耳にするようになって久しい。「健康」とは、もちろん、WHOの定義を待つまでもなく、「心身共に健やかで活気に満ちた状態」を表す。日本WHO協会の定義からは次のように記載されている。:
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)
また、この憲章の健康定義について、1998年に新しい提案がなされた。
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
静的に固定した状態ではないということを示すdynamic は、健康と疾病は別個のものではなく連続したものであるという意味付けから、また、spiritualは、人間の尊厳の確保や生活の質を考えるために必要で本質的なものだという観点から、字句を付加することが提案されたのだと言われている。(日本WHO協会)
健康が損なわれ、様々な疾病に向かって行く時、我々は、おぼろげな異常を感じて、いわゆる東洋医学(中医学)でいうところの「未病」状態となる。未病は明確な疾病ではないので、診断の付くような指標、すなわち、疾患バイオマーカーが有意に出ていない状態であると言える。むしろ、「未病」は、特に目立った症状が無くても、「元気がない・活力が出ない」状態であると言われてきた。しかし、後ほど述べるように、「元気がない・活力が出ない」あるいは、「意欲が低下している」ことを裏返しにすると、「だるい・疲れを感じている」、ないしは、「もうこれ以上無理ができない」状態とも言える。実際に、未病状態では、我々の体の恒常性(ホメオスターシス)を保つ機能である、免疫-神経-内分泌系の調節機能が低下していると考えられている。このことは、図1に示すように、健康を損なうような自覚症状がある際(未病の際)で、まだ疾病バイオマーカーが有意に検出されない時期に、健康に押し戻す、あるいは、健康である時期に健康増進を図り、未病になることをも予防することが「健康科学」の神髄であると言える。すなわち、図1により、「健康科学」には、「未病から病気にならないようにする科学」と「健康から未病に陥らないようにする科学」、そして、「健康である状況を増進する科学」を含んだ3つの要素があることになる。「健康科学」の意味は広く、「先んじた介入により病気にならないようにする『先制医療』」の概念より広いものを指すことになる。

図1.健康と科学とは? 健康と疾病の連続性

図1.健康と科学とは? 健康と疾病の連続性

2. 健康が損なわれそうな自覚症状

表1.【健康が損なわれそうな自覚症状】、表2.【健康被害の原因・要因】
では、我々の健康が損なわれそうな自覚症状には、どのようなものがあるだろうか? 
表1に示した【健康が損なわれそうな自覚症状】などを我々は自覚し、そのうちに慢性化・顕在化し、何らかの病気として発症、発見されるということになる。まさに、physicalやmentalな部分ばかりでなく、spiritual部分の後退が存在することを自覚する。
 一方、「何故、健康が損なわれる状況になるか」という健康被害の原因・要因は、時代とともに変遷し、そのような原因・要因別の対処が求められている。「個別化医療」と同じく、「健康科学の個別化」も重要なイノベーション要素なのである。
 これら【健康被害の原因・要因】(表2)にどう対処していくか、すでに、多くの対策が立てられたものも多く、法的・医学的に予防環境が整備されているものもある。しかし、とくに、spiritual部分やsocial部分で、どのような対策を講じていけば良いか、まだ、明確な道筋が見えていないものもある。とくに、我々に日々荷重が多くなってきているこれまでと質の違ったストレスの増大(グローバル経済連鎖、インターネット環境やコミュニケーションツールの変革など)や、子供達が受けている受動的な生活環境変化などは、図2のような相互連関をもって、未病から疾患への「負のスパイラル」に、我々を引き込んでいく。
この図2の中で、睡眠や痛みについての研究はかなり進んできて、それぞれのメカニズムや障害のメカニズム、病気との関連についてはかなりの知識が積み上げられてきた。ところが、疲労、とくに、慢性疲労については、客観的なバイオマーカーやそれを用いた計測法がなかったこともあり、医学研究は進んでいなかった。

図3は、我々の研究結果であるが、小中学生の疲労度合いと学習意欲の低下は、非常にきれいな統計的有意な因果関係があり、3年間のプチコホート研究では、疲労の強くなった子ほど学習意欲の低下が大きく、疲労度が良くなった子は学習意欲も上昇していた。また、疲労と関わる大きな要因は、睡眠時間、就寝時刻、朝食、テレビやゲームの時間、周囲からの注目・賞賛などが有意で、十分、社会的・家庭的に介入できるものであった。

図2.健康が損なわれる事象間の相互関連と発症頻度増加への影響

図2.健康が損なわれる事象間の相互関連と発症頻度増加への影響

図3.学習意欲と疲労の関係

図3.学習意欲と疲労の関係

3. 健康科学イノベーションの軸足

それでは、健康科学をイノベーションにつなげるには、具体的に何を軸足にしていき、どのような経済価値を産み出すことを狙ったらいいのだろうか? 
 特に、我が国の科学技術の先進性を活かし、世界をリードして健康科学をきちんとしたサイエンスとして進め、また、健康科学イノベーションに直裁に繋げていくには、日本が強いものを持ってこなければいけない。そのような観点からは、欧米の受け売りではなく、本当の意味でのオリジナリティのある研究を軸足にすべきである。そういう意味で、筆者は手前味噌であるが、「疲労(慢性疲労)克服」を健康科学イノベーションの軸足と位置づけている。大阪産業創造館が三菱UFJリサーチ&コンサルティングに委託した調査によれば、2020年度には、「抗疲労・癒しビジネス市場」は、我が国で、12兆円/年になる予測である。世界市場を考えると、多分、我が国の年度予算程度の市場規模になる。このチャンスを見逃さず、日本企業の巧みなものづくり・ことづくりの才能を十二分に発揮することが科学技術立国日本として重要なことである。

4. 疲労とは? 疲労の研究進展と解明されてきたメカニズム概説

疲労は、私たちに休息の必要性を知らしめ、過剰活動により疲弊してしまうのを防御するための重要な生体警報(アラーム)の一つである。痛み、発熱、疲労といった三大生体アラーム機構であるが、痛み、発熱の分子神経メカニズムがかなり解明されているのに対し、疲労の分子神経メカニズムに関しては、筆者らが本格的な研究に取り組む以前は、ほとんど断片的な研究しかなかった。疲労について、研究の上では、「作業能率や作業効率が統計的有意に低下した状態」を疲労と定義している。これは、このように定義すれば、疲労が客観的に計測できることになるからである。実際の「疲労」の定義については、日本疲労学会のホームページに掲載している。疲労は、ストレスが重なって起こる作業能率低下状態であり、ストレスが起因で疲労はその結果の一つの状態である。また、医療の世界では、疲労は未病の最たるものと考えられ、回復しない疲労は、様々な疾病へと移行する予知因子と捉えられる。また一方、多数の病気による全身倦怠感は、症候学では大きな要素で、プライマリーケアを来訪する患者の2番目に多い主訴(1番は痛み)であるので、これを医学的に解明し何らかの医療的措置を施すことは非常に重要なことである。ただ、疲労の研究は、簡単に理解されるように、精神的・肉体的な複合原因で起こっており、この解明には、様々なモデルシステムを統合的に研究する必要があり、我々は、これまで、動物モデルにしても、運動性疲労、感染性(免疫性)疲労、精神性(パニック)疲労、日焼け・暑熱疲労、断眠過労死など複数のモデルにおける「自発活動量低下」指標を中心に疲労を評価し、その中で、変化する多数の共通因子を見出す戦略で研究を行ってきた。
共同研究者の倉恒・木谷らにより、1990年に日本で初めての慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome、以下、CFSと記載)患者が大阪大学医学部微生物病研究所附属病院で発見、診断を受けた。その後、1992年から、筆者らは、CFS患者さんたちの脳内異常を検討するために、当時、スウエーデンと国際共同研究を進めることに決定していたポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)研究の枠組みの中で疲労の脳科学研究を開始した。ここからの研究経過の詳細は後段に記すが、CFSのような病的疲労の研究を進めていくと、私たちの生理的疲労のメカニズムについても、当時は何もわかっていないことに気づいた。そこで、疲労の研究、とくに、疲労の脳科学、神経-免疫-内分泌相関研究に歩を進め、1999年から6年間の文部科学省科学技術振興調整費による生活者ニーズ対応研究「疲労および疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究」(平成11-16年度)、日本学術振興会21世紀COEプログラム「疲労克服研究教育拠点の形成」(平成16-20年度)、科学技術振興機構・社会技術研究『脳科学と教育』公募研究「非侵襲的脳機能計測を用いた意欲の脳内機序と学習効率に関するコホート研究」(平成16-21年度)において、筆者を研究代表者として、脳機能・形態・分子イメージング・バイオマーカー・コホート研究より疲労倦怠・意欲低下の分子・脳病態解明につながる多くの成果を挙げてきた。これらの研究では、国内外の30にも及ぶ大学・研究機関との共同研究を推進し、3回にわたる国際疲労学会の主催や日本疲労学会の設立などを行い、①疲労の分子神経メカニズムの統合的解明に道筋を与えてきたこと、②様々な要因による疲労のバイオマーカーを抽出し疲労の客観的計測を進めてきたこと、③慢性疲労症候群、人工透析患者などの疲労倦怠の臨床研究を進める疲労クリニカルセンターや疲労計測ラボを設けて疲労臨床の推進に努めてきたこと、④これらの環境を最大限に利用し、抗疲労・癒し医薬品・食品・生活用品・生活空間環境開発プロジェクトを立ち上げ推進してきたこと、⑤子供の慢性疲労と学習意欲のコホート研究により学習意欲低下児の生活改善・教育向上の糸口を見いだしたこと、が大きな成果として反響を呼び、国内外で大きな社会的・経済的影響を与えている。
疲労は、運動性疲労であれ精神作業性疲労であれ、筋肉細胞、神経細胞の過活動による生体酸化、すなわち、必要な酸素供給-呼吸に付随して過剰産生される酸素ラジカルを生体還元系の処理速度が間に合わず、重要なタンパクや脂質などが酸化される。それによって、細胞そのものや重要な細胞内オルガネラや部品が傷み、その傷害を感知した免疫系細胞が免疫サイトカインというシグナルを脳神経系・内分泌系などに送り、修復を試みる。この際に、修復エネルギーが十分でないと、疲労が遷延する。このようなメカニズム(図4参照)は多分、かなり認知されやすいものであるが、それでは、詳細なシグナルが脳のどの部位にどのように伝わっているか、それについてもかなりわかってきた。ヒト疲労の脳科学については、fMRI、PET、脳磁図などの脳機能イメージングや分子イメージング等、非~低侵襲的研究手法を用いた我々の研究が世界をリードしている(文献1)。とくに、慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome; CFS)と診断される6ヶ月以上継続的・断続的に日常生活に支障をきたすような激疲労(全身倦怠感)を訴える症候群では、前頭葉の可逆性萎縮、易疲労性の神経基盤、脳局所血流量・脳局所アセチルカルニチン代謝異常、セロトニン神経系異常などが明らかになっている。また、健常者の疲労感の脳担当部位についても、眼窩前頭野という前頭葉下部の部位が判明している。
疲労のバイオマーカーとして、次項に記述するように、様々な生理学的・生化学的・免疫学的因子があるが、とくに、これまで言われてきた乳酸は、疲労原因物質でなく、疲労回復に役立つ重要な分子であるし、セロトニン過剰仮説もむしろ、セロトニン系疲弊仮説が相応しいことが最近わかってきた(文献1)。

図4.疲労と慢性疲労のメカニズム(渡辺説)

図4.疲労と慢性疲労のメカニズム(渡辺説)


5. 疲労の計測とバイオマーカー

疲労および疲労感の計測には、主観的指標のスケールとバイオマーカーを用いた客観的指標が開発されてきた。
疲労の主観的程度を表す指標は、簡易には、Visual Analogue Scale (VAS) やFace Scaleを用いることが多く、また、臨床の場では、国際的にはChalderの質問票、我が国ではこの和文訳も含め大阪大学・大阪市立大学で開発されてきた64項目や101項目の質問票、これらの改訂新質問票(文献2, 3)が用いられる。
客観的指標としてのバイオマーカーに関する研究が鋭意行われてきた。これは大別すると、生理学的バイオマーカーと生化学・免疫学的バイオマーカーに分けられる。
1)生理学的バイオマーカー
生理的バイオマーカーは3つに大別できる。脳機能、循環動態・自律神経機能、行動量・睡眠態様を指標とするもの、である。
脳機能では、疲労に従い、注意力・集中力の低下が起こり、脳タスクにおいてエラーが増加する。これらの前頭葉機能は、ATMT(Advanced Trail Making Test)法やクレッペリン試験とそのPC版、n-back testなど、主に、コンピューター上で5~数10分の作業での反応時間の遅延やエラー回数の増加を測定することによって、値を得ることができる。また、疲労においては、意欲を上昇させて、自覚できる疲労はあるがパフォーマンスの低下を乗り越えることができるが、その際も、多重注意課題や注意転換課題(Dual task testやかな拾い試験)を与えると、より鋭敏に疲労を検出することができる。これらは、脳機能計測機器である機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)や脳磁図(MEG)で実際に脳のどの部位やどの神経回路の機能低下であるかが測定できている。
循環動態・自律神経機能では、特に、副交感神経系の機能低下、交感神経優位が、心電図を用いた心拍変動解析や指尖加速度脈波の周波数解析で判明した。現在、これが一番計測されている信頼性の高い指標の一つである。心拍変動解析のR-R間隔、加速度脈波のa-a間隔は、ほぼ同じ傾向を示すことが明らかになり、疲労度を表すものとして、低周波成分(主に交感神経系の活動を表す)と高周波成分(主に副交感神経系の活動を表す)の比(LF/HF)を取り、その値を年齢・性別のデータベースと比較するものである。
行動量・睡眠態様では、アクティグラフなどを用いて数日~週単位の終日活動量を記録し、覚醒時の活動量を把握するほか、睡眠時間、睡眠パターン、中途覚醒状況などを把握できる。慢性疲労時には、覚醒時の活動量も低下し、慢性疲労症候群患者では、様々な形の睡眠障害、小児慢性疲労症候群患者では、とくに日内リズム障害が顕著である。
2)生化学的・免疫学的バイオマーカー
血液、唾液、尿などの採取により、疲労・慢性疲労・慢性疲労症候群において様々な生化学的・免疫学的物質の変動を検知できる。疲労に特異的な生化学的・免疫学的バイオマーカーがあるかどうかの検証は様々行われているが、現時点では、パフォーマンスの低下と平行して動く物質をパターン認識していく戦略がとられている。疲労の原因の上流から探っていくと、酸化ストレスマーカー(血液中:d-ROM, 抗酸化能BAP. 尿中:8-isoprostane, 8-hydroxy-deoxy-guanosineなど)、細胞障害マーカー(LDH, CPKなど)、免疫系因子(TGF-α, IFN-α, TNF-α, IL-1β, IL-6, 抗核抗体など、主に慢性疲労症候群。)、修復系エネルギー獲得・修復必要因子(血液中・臓器中アミノ酸,TCAサイクル中間代謝物質)などが良いバイオマーカーとなる。大阪大学の作道博士らは、近赤外分光法を用いて、健常者と慢性疲労症候群患者を特異度高く判定する方法を開発した。東京慈恵会医科大学の近藤教授らは、唾液中のヒトヘルペスウイルス6型、7型のコピー数が厳しい疲労や慢性疲労症候群のバイオマーカーとして利用できることを示した。また、最近では、その再活性化に関与するFatigue factor、また、回復をもたらす抵抗因子が同定されて、これらが疲労度の計測に応用できると思われる結果が出ている。

6. 抗疲労食品素材・製品の開発

前項に挙げた様々な原因による疲労の度合いを計測するバイオマーカーの開発、疲労動物モデルを用いた効能試験の実施とともに、抗疲労医薬品・食品、生活環境製品の開発が可能になってきた。我々は、これら開発されたバイオマーカーを用いて、とくに、抗疲労食品開発を目指す産官学連携プロジェクト「疲労定量化および抗疲労医薬・食品開発プロジェクト」に梶本修身教授を責任者として、大阪市、18企業、大阪市立大学、関西福祉科学大学、東京慈恵会医科大学、大阪大学と進めてきて、食品素材の効果を評価し論文化してきた。中では、アップルフェノン、アスコルビン酸(ビタミンC)、コエンザイムQ10、D-リボース、クエン酸、茶カテキン、クロセチン、ビタミンB1誘導体、イミダゾールジペプチド(カルノシン、アンセリン)の抗疲労効果を明らかにし、英文論文として発表した。このうち、イミダゾールジペプチドは、酸化バイオマーカーを減らし、運動性疲労で増加するサイトカインの上昇を抑え、疲労感と疲労パフォーマンス双方に効果がある理想的な抗疲労食品であることが判明し、イミダゾールジペプチド含有飲料などが新しく開発されている。逆に、カフェインは、摂取時の覚醒は認めるものの、その後の疲労総体には悪影響を与えることも明らかになった(文献11)。また、日本疲労学会では、まず、運動性疲労の臨床試験ガイドラインを作成し、次いで、日常生活疲労に対する臨床試験ガイドラインも作成した。

図5.疲労回復の実践

図5.疲労回復の実践

7. 具体的施策

国際戦略総合特区としての活動で、大阪駅前のナレッジキャピタル拠点「うめきた」では、大阪や関西に暮らす人々の健康を増進し、「病気にならない科学・医学」を推進するための情報基地を作り、慢性疲労、慢性疼痛、慢性意欲低下を対象にして未病関連の健康コンサルテーション・健診を前向きコホート的に進めることにより、健康科学を推進することが決定している。このようなシステムを利用し、健康科学産業・ビジネスのプラットフォーム・アンテナショップを形成することが具体的に検討されている。2012年10月には、関西経済連合会が関西バイオメディカルクラスター健康科学推進会議と協同して、「健康科学ビジネス推進機構」を立ち上げた。

参考文献

  1. 大村裕、渡辺恭良著「脳と疲労~慢性疲労とそのメカニズム~」共立出版株式会社ブレインサイエンスシリーズ25、2009年
  2. 渡辺恭良編「最新・疲労の科学~日本発:抗疲労・抗過労への提言」別冊「医学のあゆみ」医歯薬出版株式会社、2010年
  3. Fatigue Science for Human Health (Watanabe Y. et al. eds.), Springer, 2008.
  4. 渡辺恭良、福田早苗、西澤良記、浦上寛共著「抗疲労食」丸善出版、2011年